■MRI装置
【1.5テスラMRI】
装置名称 (GE社製 Signa EXCITE HD1.5T)
MRI装置って?
全身の断層画像を撮影する装置ですが、CTではX線を使って画像を得るのに対して、MRIは、大きな磁石による強い磁場とFMラジオに使われているような電波を使って画像を得ます。
痛みや放射線による被曝が無いため、健常な方でも安心してお受けいただくことができます。
ただし大変強い磁場を使用しているため、ペースメーカーを装着されている方など、MRIならではの制限や注意もございます。
当院の最新鋭1.5テスラMRIについて
現在のMRI装置の多くは、0.5テスラ~1.5テスラ(1テスラ=10,000ガウス。ピップエレキバンが800ガウス)という、非常に高い磁場を使用しております。
一般的に、磁場が高ければ高いほど画質は良くなります。
神戸海星病院では、最新鋭の1.5テスラMRIを導入しています。
従来の装置と比較し、極めて精度の高い画質による診断を行っており、さらに全身の各部位に合致したコイルを使用しているため、無理なく診断に有用な画像を描出することが可能です。
人間ドックでは?
人間ドックでは、頭部のMRI、MRA(造影剤を使用しない脳血管・頚部血管撮影)検査を行っています。
脳ドックの目的は、自覚症状が出ない(発病していない)段階で脳や脳血管の病気あるいはその危険を発見し、病気の発症あるいは進行を予防しようとすることです。
主に、クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤や血管異常の発見、脳卒中や痴呆に深いかかわりのある動脈硬化の発見や無症状の小さな脳梗塞・脳腫瘍など脳の病気の早期発見に有用であると言われています。
頭部血管MRA画像(造影剤なし) |
■CT装置
装置名: GE社製 Optima CT660Pro Advance
最新鋭64列マルチスライスCTを導入しております。
この装置は、最新鋭の技術と撮像技術を搭載した次世代型CT装置で、患者様に安心してCT検査をお受けいただけます。
3DCT画像
●特長①
最新鋭CTでは、画質を劣化させることなく、患者様に安心してCT検査をお受けいただけます。
従来CT装置 300mAS |
当院CT装置急性 300mAS |
●特長②
放射線感受性の高い臓器の検査時の負担を低減することが可能です。
さらに最新鋭CTでは、設定した臓器別にエックス線量を抑制できるため、水晶体や甲状腺、また乳腺など、放射線感受性の高い臓器のCT検査を患者様に安心してお受けいただけます。
●超高速高画質撮影技術
超高速高画質撮影が可能
救急CT撮影 (頭部~骨盤)
頭部から骨盤(815mm)の範囲をわずか6.7秒で撮影
(Pitch 1.531)
最新鋭CTでは、超高速高画質撮影が可能になり、救急・小児・呼吸停止不全の患者様など動きによる画質劣化を超高速化により最小限に抑えることが可能で、さらに最新鋭機能によりアーチファクトの少ない高画質な臨床画像を提供します。
これら技術により、通常の撮影においても息止め時間がわずか
と、非常に短く、たいへん楽にお受けいただけます。
●CT健診のご案内
【胸部CT健診について】
通常、一般撮影の胸部写真では、心臓や肋骨などの重なりによって見えにくい場所があります。
しかしCT検査では、身体の横断画像(輪切り)を描出することにより、心臓や肋骨の重なりが無くなり、病変が見つけやすくなります。
また、CT撮影では、ミリ単位で細かく撮影するため、小さな病変も見落としません。
【頭部CT検査について】
頭部CT検査では、主に脳出血・脳梗塞・脳腫瘍などの脳疾患の有無が判り、CT室に入ってから約3分ほどで終了いたします。
【腹部CT健診について】
腹部CT検査では、肝臓・胆のう・腎臓また、エコー検査では、写りにくいとされる膵臓などの病変を捉えることが出来ます。
また、動脈硬化などの血管病変、そして女性なら子宮筋腫、男性なら前立腺肥大などの骨盤領域の病変を捉えることができます。
また、腹部CTでは、内臓脂肪量測定を実施していますので、ウェスト周囲径(へそ周り)の測定だけでは分からない内臓脂肪面積を正確に測定することができます。
●CT検査による内臓脂肪面積(下図赤色の部分)が100cm2以上になると 内臓脂肪型肥満と言われます。
■乳房撮影装置(マンモグラフィー)
【乳房撮影装置(マンモグラフィー)】
装置名称 (GE社製 Performa)
マンモグラフィーは、専用装置で乳房を平らに圧迫して撮影するため痛みを伴う検査です。
乳房は乳腺組織と脂肪組織が複雑に絡み合い構成されているため、病変を写真上に描出することが難しく、その上人により大きさや厚みが異なるため、診断価値の高い写真を撮影するためには乳房をなるべく均等に圧迫する必要となります。
当院では、女性の診療放射線技師が撮影しています。
(NPO)マンモグラフィー精度管理中央委員会認定の診療放射線技師を配置し、専門知識と実践技術により、適切にマンモグラフィー検査を実施しています。
GE社製 Performa | マンモグラフィ画像(乳がん) |
この度神戸海星病院では、骨密度測定装置を最新鋭装置へ更新いたしました。
骨密度装置とは、ほんの少量のエックス線を使って腰椎や大腿骨などのカルシウム量を測定することにより、骨粗しょう症の早期発見が出来る装置です。
最新鋭骨密度測定装置特長
●スピーディで患者様の負担が少ない
腰椎と大腿骨測定が一度のポジショニングで撮影出来る為、患者様の負担が大幅に軽減。また、従来15分掛かっていた測定時間も5分程度と大幅に短縮
●人工股関節周囲の測定が可能
人工股関節周囲の骨を計測するソフトを備えているため、従来の装置では測定出来なかった人工股関節や人工骨頭周囲の骨密度を正確に測定
●全身測定(体組成の測定)が可能
① 全身の骨密度の状態を精密に検査
② 全身の体組成(脂肪量・筋肉量)の測定が可能で、寝たきりの原因のひとつとして注目されているサルコぺニア等の診断評価が可能
『いま話題のサルコぺニアとは・・・』
ギリシア語で「サルコ」は筋肉、「ぺニア」は減少を意味しており、この言葉のように
加齢によって体内の筋肉量が著しく減少することを「サルコぺニア」と呼びます。
人の筋肉量は個人差があるものの40歳を境に徐々に減少します。その筋肉減少速度は、加齢に伴ってどんどん加速し、60歳を過ぎると
年間で5%もの筋肉量が減少する例もみられ寝たきりの原因のひとつとなっています。
*当院の骨密度装置では、このような寝たきりの原因のひとつとして注目されている「サルコぺニア」の診断評価が可能となっております。
骨粗しょう症とは・・・
骨粗鬆症とは、骨の密度がある一定の状態よりも低くなると骨粗鬆症と呼ばれます。
骨量は、成長期に増え続け、20~30代をピークに加齢とともに減少していきます。
これは一種の老化現象ですが、特に女性では閉経後、女性ホルモンの欠乏により急激に骨量が減少し、70歳ぐらいでは約半数の人が骨粗鬆症となります。
最近、高齢化が進む中、骨粗鬆症が原因での骨折が増加しています。
骨粗鬆症に伴う骨折の好発部位としては、下位胸椎・腰椎が最も多く、他に大腿骨頚部などの部位も転倒により骨折が起こり、寝たきりになってしまう人が多く見られます。
現在90万人はいるとされる寝たきりの原因の第3位が骨粗鬆症による骨折が原因と言われています。
また、現在若年者においても、無理なダイエットや偏った食生活によって骨密度の減少をみとめる場合が増加してきています。
骨粗鬆症を予防するには、カルシウムの充分な摂取と適度な運動が大切です。
その他、喫煙やお酒の飲みすぎも骨量の減少の原因になるため気をつけることをお勧めします。
また、ご自身の骨密度を知る事が生活習慣を改める第一歩となります。
骨密度測定の検査時間ですが、約10分程度、仰向けに寝ていただくだけで測定できます。
また、被曝量は、年間自然被曝量の1日分にも満たない程少量で、全く心配ございません。
当院では、検査結果を検査直後に患者様にお渡ししておりますので、少しでも骨粗鬆症が気になられましたら是非、当院の主治医にご相談くださいませ。
また、人間ドックでも骨密度測定のお申し込みを受け付けております。
■IVR・透視装置
【DR:デジタルラジオグラフィーシステム】
(medites5000・CLAVIS1000日立メディコ)
当院では、デジタル診断システムを設置しています。
このシステムはフィルムを使用せず、撮影画像をデジタル処理し、瞬時に高精細画像をモニター上に描写します。
そのため、身体に受ける放射線の量が1/3~1/8と大幅に減少し、その上デジタル化で画像の鮮明度が向上し、そして様々な画像処理により診断能力が格段にアップしました。
そして撮影スピードが非常に速いのでこれまで困難であった内臓機能の検査が容易になりました。
また、血管造影検査も行っています。
血管造影検査は、血管(動脈または静脈)にカテーテルという細い管を大腿のそけい部より血管内に挿入し、診断したい血管まで進め、造影剤を注入して血管や病気の状態を診断・治療する検査です。
当院では、主に肝癌等の悪性疾患に対する診断やTAE(経カテーテル動脈塞栓術)及び抗癌剤の選択的注入療法(リザーバー留置術)の治療を行っています。
■一般撮影
【CR:コンピューテッド・ラジオグラフィーシステム】
(REGIUS U-Stage 190 コニカミノルタ
【ドライイメージャー】
(DRY PRO 793 コニカミノルタ)
当院では、最新鋭のCR装置を使用し、胸部、腹部、骨・関節等の一般撮影を行っています。
従来のフィルム法に比べ、撮影画像をデジタル処理することにより安定した診断画像を描写することができ、又、再撮影の減少により放射線被曝量の低下、撮影時間の短縮につながります。