当院では下記のワクチン接種を行っています。
外来診療日は毎日実施しておりますが、特に、冬季のインフルエンザの流行があったり、もともと供給が不十分なワクチン(日本脳炎と狂犬病)、さらに、輸入ワクチンでは来院当日の実施が困難な場合があります。
必ず事前にお問合せ下さい。
不活化ワクチン
破傷風ワクチン |
0.5mlを0、1ヶ月間隔で2回接種、3回目を6ヶ月-1年後に接種します。 |
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成人用ジフテリア |
0.5mlを0、1ヶ月、6ヶ月-1年後に接種します。 |
DT |
破傷風ワクチンとジフテリアの混合ワクチン。 |
A 型肝炎 |
0.5mlを0、1ヶ月で2回接種します。 |
B型肝炎 |
0.5mlを0、1ヶ月、6ヶ月の3回接種します。 |
日本脳炎ワクチン |
過去の予防接種歴、居住地や年齢を考案してスケジュールをたてます。 現行のワクチンは、細胞培養の新ワクチンが承認されるまで、慢性的な供給不足の状態です。 |
狂犬病 |
1mlを0、1ヶ月、6ヶ月-1年後に接種します。 但し、予防接種をしていても、狂犬病の動物に咬まれた場合は暴露後接種という狂犬病ワクチンによる治療が必要です。 発展途上国の狂犬病ワクチンは旧タイプ(センプル型動物脳組織由来ワクチン)のものが多く、重篤な副作用が高率に報告されています。 1980 年代以後の欧米や日本製ワクチンは安全。 2006年、フィリピンでの犬咬傷の後に発症した日本人例の後、供給不足の状態です。 |
肺炎球菌ワクチン (23価ワクチン) |
0.5mlを原則1回のみ接種。 |
インフルエンザワクチン |
毎年11月から12月に1~2回接種する。 |
生ワクチン-妊婦や免疫不全者は禁忌です。
麻疹ワクチン |
0.5mlを1回。抗体価や過去の接種歴で回数は異なります。 |
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ムンプスワクチン |
0.5mlを1回。 |
風疹ワクチン |
0.5mlを1回。 |
水痘ワクチン |
0.5mlを1回。上記4種のワクチンの必要性は事前の血液検査(抗体価)で調べることができる。 |
MRワクチン |
麻疹と風疹の混合ワクチンです。 |
輸入ワクチンについては、経済産業省並びに厚労省に書類申請し、正式なルートで輸入しております。
どのワクチンも、米国ビザ申請者、留学生の予防接種、更に、途上国への赴任や旅行に際し基本的で重要なワクチンですが、国内には該当するワクチンがありません。
ワクチン製造社はいずれも一流メーカー(Sanofi Pasteur社とGlaxoSmithKline社)であり、いずれのワクチンも、米国のFDA(米国食品医薬品局)や欧州各国の許可のもと、米国並びに欧州で広く使用されている製品です。
但し、わが国では、すべて未承認です。
したがって、国内製造のワクチンとは異なり、重大な副作用を生じた場合は、国内の医薬品副作用被害者救済制度では、対応できないと想定されます。
この点を、十分留意頂き、当院で予防接種を行うか、現地で施行されるかをご判断下さい。
(制度や金額的には、十分ではありませんが、平成20年8月1日より、輸入ワクチン副作用被害救済制度が輸入代行業者によって始まったことを付記致します)
輸入ワクチン
腸チフスワクチン チフス菌Vi多糖体抗原ワクチン Typhim Vi (Sanofi Pasteur) |
汚染された食品や水を経口摂取することで生じます。 食品取り扱いおよび上下水道処理設備の改善によって、腸チフスの発生は先進国ではまれになりました。 >但し、ほとんどの開発途上の地域、特にインド亜大陸、中南米およびアジアでの風土病であり、世界中では年間1,300万から1,700万の感染例と約60万人の死者がでていると推測されており、腸チフスは依然として世界的な健康問題である感染症です。
用量:1回量(0.5ml)で筋肉内注射。
副反応:主な副反応は、破傷風、ジフテリアワクチンと同様、接種部位の局所反応が主であります。 |
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成人用百日咳、破傷風、 ジフテリアワクチン(Tdap): Covaxis(Sanofi Pasteur) |
従来子供の感染症と考えられた百日咳ですが、成人への集団感染がしばしば報告されています。 遷延する咳患者の12-30%は百日咳の感染によるとされ、近年各国で問題になっています。 大変感染力の強い細菌で、免疫が十分にないと(過去にワクチンを受けていても抗体価は下がり、不十分になります)、家族内で70-100%、学校内では、50-80%に感染が生じるとされています。 又、これらのグループが、百日咳の犠牲者の幼児の感染源であり、2005年より、米国では、成人の破傷風、ジフテリアの追加ワクチン(Td)の際、Tdapの使用が勧奨されています。
用量:1回量(0.5ml)で筋肉内注射。
副反応:主な副反応は、破傷風、ジフテリアワクチンと同様、接種部位の局所反応が主であります。 |
4価髄膜炎菌ワクチン(MPSV): Menceva XACWY(GlaxoSmithKline) |
他民族国家である米国では、毎年、1,300-3,500人のNeisseria meningitidisによる髄膜炎が報告されています。 昨年、CDC IMMIGRATION REQUIREMENTS 2007の改訂で、米国ビザ申請者にも、髄膜炎ワクチン接種が追加になりました。 髄膜炎菌の爽膜多糖体抗原には、現在13の血清型があります。
用量:11回量(0.5ml)で皮下注射。 副反応:主な副反応は、接種部位の局所反応です。 |
不活化ポリオワクチン(IPV): Imovax Polio (Sanofi Pasteur) |
小児麻痺の原因であるポリオウイルスに対するワクチン。 ポリオは小児の基本的な予防接種ですが、世界的には、3回以上の国がほとんどです(米国は4回接種が必要です)が、日本では2回だけです。 米国への留学生やビザ希望者の他、長期間の途上国赴任者(特に、アフリカ、インド、アフガニスタン、パキスタン、東南アジア)で、基礎免疫が終了していても、1回のOPVの経口接種(保健所で実施。 PVは不活化ワクチンであり、1週間の間隔を空ければ、別の必要なワクチンを接種できます。
用量:1回量(0.5ml)で皮下注射。始めての接種者の場合、IPVでは、2回接種(4-8週間隔)により95%以上、3回接種(6-12ヶ月空けて接種)により99-100%に、3種のポリオウイルスに対する抗体の陽転がみられます。 副反応:主な副反応は、接種部位の局所反応であり、重大なものはありません。 |
MMRワクチン: Priorix (GlaxoSmithKline) |
麻疹、ムンプス、風疹の混合ワクチンであり、小児の基本的ワクチンです。 昨今の日本の麻疹のアウトブレイクは、先進国の一員であるわが国としては、大変はずかしい事態です(金や技術があるのに、ワクチンで予防できる麻疹を制圧できない日本は、西洋の常職からは、理解されない国であるとの認織です)。 特に、1989年より、MMRの2回法を実施している米国では、人口が2億9千万人、移民国家でありながら、1年の麻疹患者数は、100人以下であり、麻疹を診療したことがない医師が多いとされていますも又、CDCの統計によると、1996-2001年の間の米国で発生した麻疹で、最多輸出国は日本であり、大変不名誉であることも忘れてはなりません。 MMRワクチンは、米国では、1974年に開発され、30年以上の使用経験があります。 現在(2003年)、MMRを3回接種する国は4カ国、2回接種が、43カ国、1回接種が、8カ国です。
用量:小児の基本ワクチンであり、12-15ケ月と小学校入学前の2回が標準法です。 |
A型肝炎ワクチン: Havrix 1440(GlaxoSmithKline) |
国産のA型肝炎ワクチン(通常は3回接種する)もありますが、海外で主流の2回法のワクチンです。 1回の投与で2週間後に約90%の抗体を獲得、1ヶ月で95-99%と報告されています。 出張が急に決まり、渡航ワクチンのために十分準備期間がない対象者や、1回目の接種を外国で済ませたワクチン既接種者が良い適応になります。 A型肝炎の予防接種については、国産のワクチンを原則としますが、上記条件の該当者は、担当医と相談して適応を決めて下さい。 |